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【性教育の基本】淋菌感染症(淋病)とは?症状・のどの感染・治療

ロコ
ロコの結論
淋病は、男性だと排尿のときの強い痛みやうみで気づきやすい一方、女性やのどの感染では症状が出ないことが多いんですよね。しかも、飲み薬が効きにくい淋菌が増えていて、治療は注射の抗菌薬が中心になっています。自己判断で薬を飲まず、医療機関で検査と治療を受けてください。

排尿のたびに、焼けるような痛みがある。下着に黄色っぽいうみがついている。数日前の性行為が頭をよぎって、不安でたまらなくなる。淋病(淋菌感染症)は、男性ではこうしたはっきりした症状で気づくことが多い性感染症です。

一方で、女性や、のど・肛門に感染した場合は、症状がほとんど出ないことも多いんです。気づかないまま、パートナーにうつしてしまう。そんなすれ違いが起こりやすい病気でもあります。このページでは、淋病のうつり方、症状、治療の考え方をまとめました。

どうやってうつる?

淋菌という細菌が、性行為で粘膜から粘膜へうつることで感染します。

うつる経路 感染する場所
膣を使う性行為 男性の尿道、女性の子宮の入り口
口を使う行為 のど
肛門を使う行為 直腸

国立健康危機管理研究機構の解説では、のどや直腸の感染は症状が自覚されないことが多く、そこが感染源になると注意されています。口を使う行為が広く行われていることもあって、のどの淋菌は見落とされやすいんです。

症状は?

国立健康危機管理研究機構の解説では、2〜9日の潜伏期間のあとに症状が出てくることが多いとされています。

主な症状 気づきやすさ
男性(尿道) 排尿のときの痛み、うみのような分泌物 気づきやすい。ただし症状が軽い・ない人もいる
女性(子宮の入り口) おりものの増加・色の変化、不正出血 男性より症状が軽く、気づかないことが多い
のど ほとんど症状がない。のどの違和感程度のことも 気づきにくい
直腸 ほとんど症状がない。肛門の違和感・分泌物のことも 気づきにくい

男性の場合、排尿の痛みがはっきりしているので、比較的早く受診する人が多いと言われています。女性の場合は、おりものの変化があっても、ほかの原因と思って見過ごしてしまうことがあります。いつもと違うにおいや色、量の変化が続くなら、婦人科で「性感染症の検査もしてほしい」と伝えてみてください。

放っておくとどうなる?

起こりうること
女性 お腹の奥へ炎症が広がる(骨盤内炎症性疾患)。卵管の不妊、子宮外妊娠、長く続く骨盤の痛みの原因になることがある
男性 精巣の近くに炎症が広がり、はれや痛みが出ることがある

国立健康危機管理研究機構の解説でも、女性では症状が軽いまま炎症が上へ広がっていくことがあるとされています。症状がないからと放っておくと、あとから大きな影響として表れることがあるんです。

「薬が効きにくい淋菌」が増えている

淋病で知っておきたいのが、薬剤耐性(抗菌薬が効きにくくなること)の問題です。国立健康危機管理研究機構の解説でも、一部の抗菌薬に対して淋菌の効きにくさが目立ってきていると指摘されています。

こうした背景から、治療には、効果が確かめられている注射の抗菌薬が中心に使われています。MSDマニュアルでも、セフトリアキソンという抗菌薬の注射を1回行うのが標準的な治療として紹介されています。

ここで気をつけたいのが、自己判断での薬の使用です。

やってはいけないこと 理由
手元にあった抗菌薬を飲む 淋菌に効かない薬のことがあり、効きにくい菌を増やすおそれもある
ネットで買った薬を使う 偽物や、効かない薬の可能性がある
症状がおさまったから受診をやめる 菌が残っていることがある

医療機関で検査を受けて、効く薬で治療することが、自分のためにも、効きにくい菌を広げないためにも大切なんです。

のどの淋病が見落とされやすい理由

のどに淋菌が感染しても、ほとんどの人は症状を感じません。感じたとしても、軽いのどの痛みや違和感くらいで、風邪と区別がつかないことが多いんです。

そのため、性器の検査だけを受けて「陰性だった」と安心していても、のどには菌がいる、ということが起こりえます。口を使う行為があったなら、受診のときに「のども調べてほしい」と伝えてください。のどの検査は、うがい液をとる、綿棒でぬぐう、といった簡単な方法で行えます。

のどの感染は、本人に症状がなくても、口を使う行為を通じてパートナーの性器にうつすことがあります。症状がないから相手にもうつらない、ということではないんです。

検査は、尿、子宮の入り口の分泌物、のどのぬぐい液などで行います。遺伝子を調べる方法は感度が高く、尿でも調べられます。

受診先 特徴
泌尿器科 男性の尿道の症状
婦人科 女性のおりものの変化など
耳鼻咽喉科・性感染症を扱う医療機関 のどの感染が心配なとき
保健所 無料・匿名で検査を受けられるところがある(淋菌の検査をしているかは事前に確認)

厚生労働省の「性感染症検査・相談マップ」で、近くの検査場所を探せます。淋病はクラミジアと一緒にかかっていることもあるので、両方を調べることが多いです。心配な性行為があった場合は、梅毒やHIVの検査もあわせて相談しておくと、何度も通わずにすみます。

治療のときのポイント

ポイント 理由
医療機関で治療を受ける 効く薬を選んでもらうため
治療が終わるまで性行為を控える うつし合いを防ぐ
パートナーも検査・治療を受ける MSDマニュアルでは、過去60日以内の性的な接触の相手は、検査を受けて陽性なら治療を受けるべきとされている
症状が続くときはもう一度受診する 効きにくい菌の可能性を確かめる

パートナーに伝えるとき

淋病と分かったら、パートナーにも伝えて、検査を受けてもらってください。女性やのどの感染では症状が出ないことが多いので、相手は自分がうつっていることに気づいていない可能性があります。

いつ、誰からうつったのかを責め合うより、2人とも治療して、うつし合いを止めることを優先してください。直接言いにくいときは、「検査で分かった。あなたも念のため調べてほしい」と、事実と頼みごとだけを短く伝える形でもかまいません。相手が受診先に迷っていたら、このページや検査マップを一緒に見てもらうのもひとつの方法です。

予防

予防の方法 ポイント
コンドームを最初から使う 膣・肛門を使う行為で
口を使う行為でもコンドームを使う のどへの感染を防ぐ
パートナーが変わったら検査を受ける 症状がなくても感染していることがある

よくある疑問

のどの淋病は、うがい薬で防げる?

うがいで防げるとは言えません。口を使う行為でもコンドームを使うことが、いちばん確かな予防です。

排尿の痛みがおさまった。もう受診しなくていい?

症状がおさまっても、菌が残っていることがあります。最初に受診した医療機関の指示に従ってください。

症状がないけど、検査を受ける意味はある?

あります。女性やのど・直腸の感染では、症状が出ないことが多いからです。パートナーが淋病と分かったとき、パートナーが変わったとき、コンドームを使わない性行為があったときは、症状がなくても検査を考えてください。どの時期に受けるのがいいかは、検査を受ける医療機関や保健所で相談すると確実です。

クラミジアと何が違う?

どちらも性器やのどに感染する細菌の性感染症で、一緒にかかっていることもあります。淋病のほうが、男性では症状がはっきり出やすく、潜伏期間も短めです。治療に使う薬が違うので、検査で区別することが大切です。

最後に

淋病は、男性では症状で気づきやすい一方、女性やのど・直腸の感染では気づきにくい性感染症です。薬が効きにくい淋菌が増えているので、自己判断で薬を使わず、医療機関で検査と治療を受けてください。パートナーにも伝えて、2人で治すことが、うつし合いを止める近道です。

出典

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