【はじめて・処女】緊張すると痛いのはなぜ?

はじめての日が近づくと、考えるだけで心臓がどきどきしてくる。当日は、からだがかちこちに固まって、自分でもどうしたらいいか分からない。そんな経験をした人、これからするかもしれないと思っている人は多いと思います。
緊張するのは、当たり前のことです。はじめてのこと、大切な人とのこと、からだをさらすこと。緊張しないほうがむずかしいですよね。
ただ、緊張は、はじめての痛みと深く関わっていると言われています。なぜ緊張すると痛くなるのかが分かると、どうすれば痛みを減らせるかも見えてきます。このページでは、その仕組みと、緊張をほぐすための工夫をまとめました。
緊張が痛みにつながる仕組み
| 緊張すると | 起こること |
|---|---|
| 筋肉がこわばる | 入り口がせまく、かたくなる |
| 潤いが出にくい | こすれて痛い |
| 痛みを予想する | さらに力が入る |
| 呼吸が浅くなる | からだ全体に力が入りやすい |
筋肉のこわばり
膣の入り口のまわりには、筋肉があります。緊張すると、この筋肉が知らないうちにぎゅっと締まるんです。肩に力が入るのと同じように、自分では気づかないことも多い。締まった状態で挿入しようとすると、入りにくく、痛みが出やすくなります。
潤いが出にくくなる
性的に興奮すると、膣のまわりに血液が集まって、潤いが出てきます。でも、緊張や不安が強いと、からだが「リラックスして楽しむ」状態になりにくく、潤いも出にくくなるんです。乾いたままこすれると、痛みや小さな傷の原因になります。
「痛いはず」という思い込みの悪循環
「はじめては痛いもの」と思い込むと、それだけで体に力が入り、本当に痛くなりやすくなります。痛みの多くは準備で減らせる、と知っておくだけでも、この悪循環を断ちやすくなります。
| 悪循環 | 断ち方 |
|---|---|
| 痛いはずと思う | 「準備で減らせる」と知っておく |
| 身構えて力が入る | 呼吸で力を抜く |
| 実際に痛くなる | 痛いときは止める |
| 次がもっとこわくなる | 止めることは失敗ではないと決めておく |
ほぐすためにできること
- 安心できる相手と場所を選ぶ
- 話す時間・ふれあう時間をゆっくりとる
- 息を長く吐いて、肩とお腹の力を抜く
- 「痛かったら止めていい」と先に決めておく
準備の段階で
| 準備 | 理由 |
|---|---|
| 信頼できる相手を選ぶ | 「止めて」と言える相手なら、からだも安心する |
| 避妊の準備をしておく | 妊娠の不安が減る |
| 潤滑ゼリーを用意する | 潤いの不足を補える |
| 時間に余裕のある日を選ぶ | 急がされる感じがない |
| 不安を言葉にしておく | 「緊張してる」と相手に伝えておく |
当日に
| 工夫 | ポイント |
|---|---|
| 会話から始める | 笑い合えると、からだもほぐれる |
| シャワーやお風呂で温まる | 体が温まると筋肉がゆるみやすい |
| 部屋の環境を整える | 明るさ・温度・音を、落ち着ける状態に |
| ふれあいに時間をかける | 挿入を急がない |
| 自分のペースで動ける姿勢 | 力を抜きやすく、深さを調整できる |
呼吸で力を抜く
緊張しているときは、呼吸が浅く、速くなっています。意識して、息を長くゆっくり吐いてみてください。吐くときに、肩、お腹、太もも、と順番に力を抜いていくイメージです。挿入のときも、息を吐きながらにすると、入り口の力が抜けやすいと言われています。
相手の側にできること
パートナーが緊張しているとき、あなたにできることもたくさんあります。
| できること | 例 |
|---|---|
| 急がない | 「ゆっくりでいいよ」と声をかける |
| 笑顔で接する | 「緊張してるね、僕もだよ」と言える雰囲気 |
| 止める約束を守る | 「止めて」と言われたらすぐに止める |
| からだを温める | 手を握る、抱きしめる、背中をなでる |
相手の緊張を「早くほぐさなきゃ」と焦らないことも大切です。焦りは相手にも伝わります。一緒にゆっくりしよう、という気持ちでいてください。
緊張がとても強いとき
挿入しようとすると、からだが勝手にぎゅっと締まって、どうしても入らない、ということもあります。過去の痛い経験や、強い不安が関係していることもあり、本人の意思でゆるめるのがむずかしいんです。
何度試しても入らない、とても痛い、というときは、無理を続けずに婦人科で相談してください。性交痛を専門に診ているところもあり、少しずつ慣らしていく方法を教えてもらえることがあります。
よくある疑問
緊張しないようにするには?
緊張をゼロにするのはむずかしいものです。緊張していてもいい、と認めたうえで、少しずつほぐしていく、と考えると気が楽になります。
お酒を飲めばリラックスできる?
少しのお酒で気持ちがほぐれる人もいますが、飲みすぎると判断がにぶったり、男性は勃ちにくくなったりします。また、同意の確認もあいまいになりやすいので、飲みすぎには気をつけてください。
2回目以降も緊張する
慣れるまでは、何回か緊張が続くことも自然です。回数を重ねて、相手との安心感が育っていくと、少しずつ楽になる人が多いです。
ひとりでできる「からだに慣れる」準備
はじめての前に、自分のからだに少し慣れておくと、当日の緊張がやわらぐことがあります。もちろん、無理にする必要はありません。
| 準備 | ポイント |
|---|---|
| 自分のからだを知る | 鏡で外性器を見てみる。どこに何があるかを知る |
| 自分で触れてみる | 清潔な指で、入り口のあたりにやさしく触れてみる |
| 力の抜き方を練習 | 息を吐きながら、お腹やおしりの力を抜く感覚を覚える |
| タンポンを使ってみる | 入り口の位置や向きが分かるようになる人もいる |
自分のからだの感覚を知っておくと、「何が起こるか分からない」というこわさが小さくなります。当日、相手に「このあたりは痛い」「ゆっくりがいい」と伝えやすくもなるんです。
緊張と気持ちの関係
緊張は、からだだけでなく、気持ちのサインでもあります。「本当にこの人でいいのかな」「今日でいいのかな」という迷いが、緊張として表れていることもあるんです。
もし、緊張の奥に「まだ準備ができていない」という気持ちがあると気づいたら、その日は先に進まなくてもかまいません。気持ちが整ってからのほうが、からだも自然にほぐれます。緊張は、自分の気持ちを確かめるきっかけにもなるんです。
緊張をほぐす会話のヒント
緊張しているときこそ、会話が助けになります。
| 会話の例 | 効果 |
|---|---|
| 「緊張してる?」「実は私も」 | 2人とも同じだと分かって安心する |
| 今日あったことを話す | ふだんの空気に戻れる |
| 好きなところを伝え合う | 気持ちがあたたかくなる |
| 「止めたくなったら言ってね」 | 安心して身を委ねられる |
無理に盛り上げようとしなくていいんです。ゆっくり話して、笑い合える時間があるだけで、からだの力は自然に抜けていきます。
緊張しやすい人のための小さな工夫
| 工夫 | ポイント |
|---|---|
| 好きな香りや音楽 | 安心できる空間をつくる |
| 温かい飲み物 | からだが温まると、気持ちもほぐれる |
| 部屋を少し暗く | 見られる緊張がやわらぐ |
| 手を握ってもらう | ふれていると安心する人が多い |
自分が何で落ち着くのかを知っておくと、当日に役立ちます。ふだん緊張したときに、何をすると楽になるかを思い出してみてください。
緊張している自分を受け入れる
「緊張しちゃだめ」と思うほど、緊張は強くなります。「緊張しているな」と気づいたら、それをそのまま受け入れて、「それでもいい」と自分に言ってあげてください。
まとめ
緊張すると、膣の入り口のまわりの筋肉がこわばり、潤いも出にくくなります。この2つが重なると、痛みが強くなりやすい。だからこそ、安心できる相手と場所、ゆっくりしたふれあい、呼吸、止める約束で、緊張をほぐしていくことが大切なんです。緊張している自分を責めずに、一緒にゆっくり進んでいってください。
- ヘルスケアラボ「性交痛と性交障害」(厚生労働省研究班監修) https://w-health.jp/sexual_concerns/coital_pain/