【美容】皮膚科と美容皮膚科、どっちに行く?

あごのニキビがずっと治らない。ネットで調べると、美容皮膚科のきれいなサイトがたくさん出てくる。「ニキビ治療」「ニキビ跡に」と書いてあるけれど、値段を見ると1回数万円のものも。近所の皮膚科とは何が違うんだろう。どちらに行くべきか分からず、結局どちらにも行けていない、という人は多いです。
一般の皮膚科と美容皮膚科の違い
| 一般の皮膚科 | 美容皮膚科 | |
|---|---|---|
| 目的 | 皮膚の病気の診断と治療 | 見た目を整える・きれいにする |
| 費用 | 保険診療が中心(自己負担は多くの人が3割) | 自由診療が中心(全額自己負担) |
| 主な内容 | ニキビ・湿疹・かぶれ・水虫・いぼ・やけど・ほくろの診断など | シミ取り・脱毛・ピーリング・注射・レーザーなど |
| 値段 | 決まった点数で計算される | 医療機関が自由に決める。大きく違う |
ひとつの医療機関が、保険の皮膚科と美容皮膚科の両方をしていることもあります。
保険が使えない自由診療については「美容医療とは?保険が使えない『自由診療』のこと」に書いています。
悩みごとの行き先
| 悩み | まず行くところ | 美容皮膚科を考えるとき |
|---|---|---|
| ニキビ | 皮膚科(保険の塗り薬・飲み薬) | 保険の治療で足りないとき・跡の施術 |
| ニキビ跡(赤み・凹み) | 皮膚科で相談 | レーザー・ダーマペンなど |
| 湿疹・かぶれ・かゆみ | 皮膚科 | ― |
| シミ | 皮膚科で種類を診てもらう | レーザー・光治療 |
| ほくろ | 皮膚科(病気でないかの診断) | 見た目の理由で取りたいとき |
| 赤ら顔・酒さ | 皮膚科 | 光治療など |
| 多汗症・わきが | 皮膚科(保険の治療がある) | 自由診療の施術 |
| 脱毛 | ― | 医療脱毛 |
| しわ・たるみ | ― | 注射・ハイフなど |
| 薄毛 | 皮膚科で相談(病気の脱毛症のことも) | AGAの自由診療など |
迷ったら、まず一般の皮膚科で診てもらい、病気かどうかを確かめるのがおすすめです。保険で治療できるものなら、費用はずっと少なくてすみます。
費用の違い
| 保険診療 | 自由診療 | |
|---|---|---|
| 自己負担 | 多くの人は3割 | 全額 |
| 値段の決まり方 | 国が決めた点数 | 医療機関が自由に決める |
| 医療機関ごとの差 | 小さい | 大きい(同じ施術で数倍違うことも) |
| 副作用が出たとき | 公的な救済制度の対象になる薬が多い | 未承認の薬などは対象外のことがある |
同じ「ニキビの治療」でも、保険の塗り薬なら数百円〜数千円の自己負担ですむことが多い一方、自由診療の施術は1回数千円〜数万円かかります。
両方をしている医療機関の選び方
保険の皮膚科と美容皮膚科の両方をしている医療機関も多いです。そうしたところでは、診察のあとに自由診療の施術をすすめられることもあります。
| 確かめたいこと | 理由 |
|---|---|
| 保険の治療の選択肢も説明してくれるか | 自由診療だけを勧めていないか |
| 医師が診察してくれるか | カウンセラーだけで決めていないか |
| 費用の総額を書面でもらえるか | 後から追加されないように |
| その日に決めなくていいか | 即日の契約は避けたい |
美容医療のトラブルとして、国民生活センターには、即日の契約・施術や、広告と違う高額な契約の相談が寄せられています。カウンセリングでの確かめ方は「カウンセリングで確かめること」に。
受診のときに持っていくもの・伝えること
| 持っていくもの | 理由 |
|---|---|
| 健康保険証(マイナ保険証) | 保険診療に |
| 使っている化粧品・薬 | 合わないものを確かめられる |
| お薬手帳 | 飲んでいる薬を伝える |
| 伝えること | 例 |
|---|---|
| いつから・どこに・どんな症状 | 「3か月前からあごにニキビがくり返す」 |
| 悪くなるきっかけ | 「生理の前に悪くなる」「ひげそりのあと」 |
| 試したこと | 「市販薬を1か月使った」 |
| 希望 | 「保険の治療で治したい」「跡のことも相談したい」 |
メイクをしていくときは、診てもらう部分だけでも落とせるように、クレンジングシートなどを持っていくと安心です。
男性が皮膚科に行くとき
男性は、ニキビや肌荒れで皮膚科に行くことに抵抗がある人もいますが、皮膚科は病気を治すところです。ひげそりの肌荒れ・ニキビ・湿疹・わきの悩みなど、男性の受診も多いです。
「美容のことを相談していいのか」と迷う人へ
皮膚科に行くとき、「こんなことで行っていいのかな」と迷う人は多いです。ニキビくらいで、乾燥くらいで、と思って受診をためらっているうちに、肌の悩みが長引いてしまうこともあります。
一般の皮膚科は、肌の病気を治療する場所で、ニキビやかぶれ、湿疹、乾燥によるかゆみなども、立派な受診の理由です。保険診療で治療を受けられることが多く、塗り薬や飲み薬など、肌の状態に合った治療を提案してもらえます。
一方で、見た目をもっと良くしたい、病気ではないけれど気になる、という悩みは、美容皮膚科のほうが向いていることがあります。どちらに行けばいいか迷ったときは、まず一般の皮膚科で見てもらい、病気かどうかを確かめてから、美容皮膚科を考えるという順番でもかまいません。
待ち時間と予約
| ポイント |
|---|
| 一般の皮膚科は混みやすい。平日の午前などが比較的すいていることも |
| ネット予約・順番待ちのシステムがある医療機関も |
| 美容皮膚科は予約制が多い |
診察で聞いておきたいこと
| 聞きたいこと |
|---|
| 何という病気(状態)なのか |
| どのくらいで良くなりそうか |
| 薬の使い方と、副作用 |
| ふだんのスキンケアで気をつけること |
| 次はいつ来ればいいか |
診察の時間は短いことが多いので、聞きたいことをメモしておくと、聞きもらしが減ります。
処方された薬との付き合い方
| ポイント |
|---|
| 決められた量と回数を守る |
| 良くなったからといって、急にやめない |
| 合わないと感じたら、医師に相談する |
| 人にあげない・もらわない |
よくある疑問
美容皮膚科でも保険は使える?
保険診療もしている美容皮膚科なら、ニキビの塗り薬などで保険が使えることがあります。受診の前に、保険が使えるか確かめてください。
皮膚科で「美容のことは美容皮膚科へ」と言われた
見た目を整える目的の施術は、保険が使えないことが多く、一般の皮膚科では行っていないこともあります。そのときに、美容皮膚科を探すことになります。
美容皮膚科の選び方は?
医師の説明、リスクの説明、料金の分かりやすさ、即日に決めさせないか、などを見てください。広告の安さだけで選ばないことが大事です。
予約なしで行ってもいい?
医療機関によります。予約制のところも多いので、電話やサイトで確かめてください。
医師に、肌のことを否定された気がした
診察のときの言い方で、傷つくこともあるかもしれません。わからないことは質問していいですし、合わないと感じたら、ほかの医療機関に行くこともできます。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 皮膚の病気かどうか | 一般の皮膚科 |
| 見た目を整える施術 | 美容皮膚科 |
| 施術のあとの異常 | 施術した医療機関・医療安全支援センター |
| 契約のトラブル | 消費者ホットライン188 |
迷ったら、まず一般の皮膚科。病気なら保険で治療でき、見た目の施術が必要なら、それから美容皮膚科を考えればいいです。
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A」 https://qa.dermatol.or.jp/
- 厚生労働省「確認してください!美容医療の施術を受ける前にもう一度!」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04978.html