【美容】更年期で肌はどう変わる?女性も男性も

48歳。最近、顔も体もカサカサして、すねがかゆくて夜に目が覚める。いつもの化粧水がしみるようになった。鏡を見ると、口元やフェイスラインのゆるみが気になる。パートナーと過ごす時間にも、なんとなく自信が持てない。
更年期の肌の変化は、多くの人が通る道です。ここでは、女性と男性それぞれに起きやすい変化と、ケアの見直し方、相談先をまとめました。
更年期とは
| 女性 | 男性 | |
|---|---|---|
| 時期 | 閉経の前後あわせて約10年(一般に45〜55歳ごろ) | 40代以降。はっきりした時期はない |
| ホルモン | エストロゲンが大きく減る | テストステロンがゆるやかに減る |
| 主な不調 | ほてり・汗・イライラ・不眠・関節の痛みなど | 疲れやすさ・意欲の低下・性欲の低下など |
男性の更年期は、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれることもあります。くわしくは「男性にも更年期がある?LOH症候群とは」に書いています。
女性の肌に起きやすい変化
エストロゲンには、肌のうるおいやハリを保つことにかかわるはたらきがあると言われています。更年期にエストロゲンが減ると、次のような変化が出やすくなります。
| 変化 | 気づくこと |
|---|---|
| 乾燥 | 顔・すね・腕がカサつく。粉をふく |
| かゆみ | 体がかゆい。夜に強くなる |
| ハリの低下 | しわ・たるみが目立つ |
| 敏感になる | 化粧品がしみる・赤くなる |
| シミ | 濃くなる・増える |
| デリケートゾーンの乾燥 | かゆみ・性交痛 |
デリケートゾーンの乾燥や性交痛は、肌の悩みと一緒に起きることが多いのに、相談しにくいものです。「閉経のあとの腟の乾燥と、久しぶりの性行為」で、詳しく説明しています。
男性の肌に起きやすい変化
男性は、皮脂が多いイメージがありますが、年齢とともに皮脂も減っていきます。
| 変化 | 気づくこと |
|---|---|
| 乾燥 | ひげそりのあとにヒリヒリする・頬がつっぱる |
| 体臭の変化 | 加齢臭が気になると言われる |
| ハリの低下 | 目の下・口元のたるみ |
| 髪の変化 | 薄毛・白髪 |
加齢臭については「男性の体臭・加齢臭はどこから?」、薄毛は「薄毛(AGA)とは?」にまとめています。
スキンケアの見直し方
更年期の肌は、それまでのケアが合わなくなることがよくあります。「足す」より「入れかえる」イメージで見直します。
| 見直すこと | 変えるなら |
|---|---|
| 洗顔料 | 洗浄力のやさしいものに。夜だけにしてみる |
| 化粧水 | しみるなら、アルコールの少ないもの・保湿重視のもの |
| 保湿 | 乳液やクリームを足す。セラミド配合のものも |
| 体の保湿 | お風呂上がりすぐに、すね・腕・背中 |
| お風呂 | 熱すぎるお湯・長風呂を控える。ナイロンタオルでこすらない |
| 日焼け止め | 続ける。シミ・たるみの予防に |
| 部屋 | 加湿器で湿度を保つ |
しみる・赤いときは引き算
肌が敏感になっているときは、ピーリングやレチノールなど、刺激を感じやすいものを一度お休みして、保湿だけに戻すと落ち着くことがあります。くわしくは「肌のバリア機能とは?こわれるとどうなる?」に。
性の自信とのつながり
肌のハリが落ちた、体型が変わった、と感じる時期は、パートナーの前で裸になることに抵抗が出てくる人もいます。
| 感じやすいこと | 考え方・できること |
|---|---|
| 明るいところで見られたくない | 照明を落とすのは、ごく普通の工夫 |
| 若いころと比べてしまう | 比べる相手は昔の自分ではなく、いまのふたりの心地よさ |
| 性交痛で避けるようになった | 潤滑ゼリーや婦人科の治療で変わることがある |
| 相手の変化にも気づいている | お互いさまと話せると気が楽になる |
見た目の不安と性の自信については「年齢を重ねた見た目と、性の自信」「明るいところで肌や体型を見られたくない」にも書いています。
治療で変わること
| 悩み | 相談先 | 治療の例 |
|---|---|---|
| ほてり・汗・不眠など更年期の症状 | 婦人科 | ホルモン補充療法(HRT)・漢方など |
| 男性の更年期の症状 | 泌尿器科・男性更年期外来 | 検査とホルモンの治療など |
| 強いかゆみ・湿疹 | 皮膚科 | 保湿剤・塗り薬(保険が使えることが多い) |
| 腟の乾燥・性交痛 | 婦人科 | 腟の薬・潤滑剤の使い方 |
ホルモン補充療法には、肌の乾燥が改善したと感じる人もいますが、肌のための治療ではなく、更年期の症状に対する治療です。持病や家族の病気で受けられないこともあるので、医師とよく相談して決めます。
変化に戸惑う気持ち
更年期の肌の変化は、ある日突然始まるように感じる人もいます。これまで使っていた化粧品がしみる、どれだけ保湿してもかさつく、顔がほてる、かゆみで眠れない。若いころの肌の調子とあまりに違うと、戸惑ったり、落ちこんだりするのは自然なことです。
肌の変化は、からだの中のホルモンの変化と結びついています。女性は閉経の前後、男性は40代以降に、ホルモンが減っていくことで、肌のうるおいやハリを保つ力が弱まっていくと言われています。それは誰にでも起きることで、自分のケアが足りなかったからではありません。
この時期は、肌だけでなく、気分の落ちこみやほてり、眠れないなど、いろいろな変化が重なることもあります。つらいときは、ひとりで抱えずに、婦人科や泌尿器科で相談してください。
女性の更年期と性の変化
| 変化 | 相談先・できること |
|---|---|
| 腟の乾燥・性交痛 | 婦人科。潤滑ゼリー・保湿剤 |
| デリケートゾーンのかゆみ | 婦人科・皮膚科 |
| 性欲の変化 | 婦人科・パートナーと話す |
| ほてり・汗 | 婦人科 |
男性の更年期と性の変化
| 変化 | 相談先・できること |
|---|---|
| 性欲の低下 | 泌尿器科・メンズヘルス外来 |
| 勃起のしにくさ | 泌尿器科 |
| 疲れやすさ・気分の落ちこみ | 泌尿器科・内科 |
パートナーと一緒に
更年期の時期は、ふたりのどちらにも、からだや気持ちの変化が起きていることがあります。お互いの変化を責め合うのではなく、「最近こういうことがつらい」と話せると、ふれ合い方を一緒に工夫するきっかけになります。
よくある疑問
更年期の肌に、高い美容液は必要?
まずは保湿の量と、こすらない・洗いすぎないの見直しからで十分です。それでも物足りなければ、自分の肌に合うもので、続けられる値段のものを選んでください。
すねのかゆみがつらくて眠れない
お風呂上がりの保湿で落ち着くことが多いですが、かき壊して湿疹になっているなら、皮膚科で塗り薬をもらうと楽になります。皮膚科の「皮膚科Q&A」にも、かゆみについての解説があります。
更年期の肌の変化はいつまで続く?
ホルモンの変化が落ち着くと、ほてりなどの症状はやわらぐ人が多いですが、乾燥しやすさはその後も続くことがあります。年齢に合わせて、ケアを少しずつ変えていくものと考えてください。
更年期の顔のほてりで、メイクが崩れる
ほてりで汗をかくと、メイクが崩れやすくなります。皮脂くずれ防止の下地を使う、汗をふいてからパウダーで押さえる、などの工夫をしてみてください。ほてりがつらいときは婦人科で相談できます。
相談できるところ
| 悩み | 相談先 |
|---|---|
| 更年期の症状(女性) | 婦人科 |
| 更年期の症状(男性) | 泌尿器科・男性更年期外来 |
| かゆみ・湿疹・乾燥がひどい | 皮膚科 |
| 性交痛 | 婦人科 |
更年期の肌の変化は、からだのしくみによるものです。ケアを入れかえて、つらいところは医療に頼ってください。
- 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修) https://w-health.jp/
- 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 痒疹・かゆみ」 https://qa.dermatol.or.jp/qa37/index.html